修了者の声
VOICE OF ALUMNI

修了者からのメッセージ

写真 氏名:桑畑 俊宏
入学年:2016年
修了年月:2018年3月
現在の職種:弁護士(金沢弁護士会)

法科大学院入学までの経緯

 私は、高校時代までを福井県で過ごし、高校生模擬裁判選手権への参加を契機として法曹に興味を持ちました。当時の私にとって、法曹関係者と言えば主に書籍・テレビの中の存在であり、実際にどのような活動を行っているかについて多くを知りませんでした。選手権の中でアドバイスをいただいた弁護士の方々との交流を通じ、法曹関係者、特に弁護士の活動が私の中でより具体的・現実的なものとなり強く印象に残りました。その経験から将来の選択肢の一つとして法曹を考えるようになり、地元北陸の金沢大学法学類に入学しました。大学では、法科大学院で教鞭を振るっていらっしゃる先生方の講義やゼミに参加するなど、法科大学院の様子を聞く機会がありました。法科大学院進学の際は、学生と先生方との距離が近い学習環境が整備されていることが魅力的でしたので、金沢大学法科大学院へ入学しました。

在学中の生活

 法科大学院入学後は、講義の予習・復習を中心に司法試験の合格を目指しました。講義後に同級生とあれやこれやと議論したり、先輩・後輩を交えてゼミを組んで答案を添削しあったりしました。先生方にもゼミに参加していただき、勉強内容に関する正確な知識を助言いただくとともに、これまでの法科大学院生の勉強方法などを教えていただくこともできました。一学年の学生数は多くない反面、学生間、学生と先生方との間の距離は近く、法的な疑問点をすぐに教え合える・質問できる環境は、勉強するうえでとても良いものでした。学生や先生方との距離が近いのは勉学に限ったことだけではなく、休憩時間や休日に雑談したり飲みに行ったりするなど、楽しい時間を過ごすこともできました。司法試験を翌年に迎える3学年になると、毎週、基本科目のほぼ全てのゼミを開き、答案を作成していました。答案の構成や細かな表現方法を含め、自分の答案に対して他者から指摘を受けることができたのは、司法試験に備える点で非常に有意義なものでした。

弁護士として

 司法試験合格後は、約1年間の修習を経て、石川県内で弁護士として働いています。日常生活の身近に発生する法的な紛争の解決・予防を目指して活動しています。弁護士として働き始めてからの時間は長くありませんが、様々なことを経験し、現在も勉強の日々を送っています。今後もより知識や経験を積み重ねたうえで、相談者・依頼者の声に真摯に耳を傾け、相談者・依頼者自身が納得いただけるよう支援できる弁護士でありたいと思っています。

法曹に興味をもっている方へ

 司法試験に臨むにあたり、法科大学院では法的な知識を習得することができました。それのみならず、法科大学院時代で知り合った方々や同期の修習生との出会いは、代えがたいとても貴重なものです。法曹になるまでの道は簡単なものではないとは思いますが、その過程で得られるものはたくさんあります。これから法曹を目指される方は、そのようなことを頭の片隅に置いていただければ幸いです。