修了者の声VOICE OF ALUMNI
司法試験合格者 インタビュー 小林 大樹 (2017年度修了生)
――合格おめでとうございます。小林さんにとって、法科大学院での学習はいかがでしたか?
小林 少人数の授業が多かったので、授業中に先生と質疑応答をする機会も多く、自分にとってはどの授業も基礎を固める上で、とても勉強になりました。科目の好き嫌いはありましたが、分野の論点を潰すには最適の授業だったりとか、将来の実務に役立つ内容の授業など、様々な特色があり、司法試験を受ける上でも役に立たなかったものはありませんでした。また、授業で指定された教科書や配布された教材についても、それらをきちんと復習すれば、相当の実力がつくと思われる内容のものが多かったです。
授業の予習や復習はどのようにされていましたか?
小林 私は、信州大学の人文学部の出身で、いわゆる純粋未修者だったのですが、特に1年次の講義科目では、担当の先生方に基礎から丁寧に教えていただきました。なので、授業の予習・復習はどの科目もそれなりの時間をかけてやっていました。このことが、その後の学習の上で、過去問の問題演習などをこなしていく上でも非常に役立ちました。そのため、法科大学院在学中は、特に1、2年次はおそらく皆さんそうだと思いますが、授業の予習・復習で手一杯で、それ以外の司法試験対策の勉強などをやる時間はほとんど無かったです。
金沢大学法科大学院では、金沢弁護士会の協力による学習支援制度がありますが、こちらは積極的に活用されていましたか?
小林 3年次から、毎週土曜日に実施されている弁護士学習会の論文答練に参加していました。この学習会は、他に用事がなければ毎週参加していましたが、司法試験に必要な論点を効率的に潰すことができ、答案作成のアウトプットと解説講義での知識のインプットを両方行うことができたのは良かったと思います。一人で自習していると、論文を書く機会はなかなか無いですし、また予備校の答練は結構な費用がかかるので、無料でこのような講座を受けることができたのはとても有り難かったです。
最終的に、司法試験に合格するとしない人の違いは何だと思われますか?
小林 学習に関しては、当たり前の話かもしれませんが、まずはやはり、どの科目も基本書や判例集に書かれている基礎知識をしっかりおさえた上、その上で、問題で聞かれていることにちゃんと答えるという、基本を守ることが大事だと思います。実際に論文試験の答案が普通に書けるようになるまでには、それなりの時間が必要ですが、最終的に合格できる人は、そうした基礎を最初からしっかり固めている印象があります。
また、メンタルの面では、司法試験の本番は独特の雰囲気がありますので、なかなか難しいところがありますが、その場での緊張感に呑まれずに、そうした状況を楽しめる人はやはり受かる確率が高くなると思います。あと、試験はとても長丁場ですが、自分の体があまり強くないこともあり、本番で普段通りにやれることが大事だと考え、そのために体調にはすごく気を使っていました。
ところで、小林さんは将来どのような法曹になりたいと思っていますか。
小林 現時点では検察官を志望しています。法科大学院に入る前から、個人的に地方自治体での談合の摘発事件などに興味を持っていて、そのような事案に関わることができる仕事ということで、できれば任官したいと思っています。
それでは最後に、後輩の皆さんに一言メッセージをお願いします。
小林 私は、法科大学院在学中に3度の留年を経験し、司法試験も5回目の受験でようやく合格できましたが、法科大学院在学中は、お世辞にも出来のいい学生ではありませんでした。それでも、先生方の献身的なご指導や周囲の方の支えもあり、最終的には合格することができました。皆さんも、勉強の仕方を間違えなければ、司法試験には受かる可能性については私よりずっとあると思いますので、ぜひ金沢大学法科大学院に入学して、法曹を目指して頑張ってほしいです。
――どうもありがとうございました。今後のご活躍を心より祈念しております。
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