概要
OUTLINE

研究科長・専攻長あいさつ

 いま、この文章を読んでいるみなさんは、法科大学院への入学をご希望でしょうか。また、金沢大学法科大学院への入学もお考えでしょうか。
 司法制度改革の一環として法曹養成制度が大きく変わり、法科大学院制度が発足してから16年が経過しました。法科大学院制度では、原則として法科大学院で習得した知識・経験を前提とする司法試験の合格者が法曹となることができます。金沢大学法科大学院は、2004年に「金沢大学大学院法務研究科」という名称で発足しましたが、2020年4月、「金沢大学大学院法学研究科法務専攻」と名称を変更しました。
 金沢大学法科大学院は、「地域に根ざした法曹教育」を基本理念とし、「適切かつ迅速な紛争解決を目指し、事件を分野横断的に捉えることができる法律家の養成」と「紛争予防のための調整能力を備えた、社会貢献をなしうる法律家の養成」を教育目的の2本の柱として教育を行っています。この教育目的を達成するため、カリキュラム構成においては、司法試験で中心となる法律基本科目、法律実務基礎科目の充実はもとより、多彩・多様な基礎法学・隣接科目、展開・先端科目を開講し、幅広い教養と正義感・倫理感の涵養を目指しています。
 法科大学院の教育目的は法曹養成です。法曹になるためには司法試験に合格する必要があり、このためには一定の知識と能力が要求されます。それでは、法曹となるために法科大学院で身につけるべき知識・能力はどのようなものでしょうか。
 知識は、いうまでもなく法的知識です。法的知識とは、ある法的紛争が生じたときに、それにかかわる法にはどのようなものがあり、それが適用されると、具体的にどのような処理がなされるのか(なされるべきなのか)ということに関する知識です。そして、ここでいう「法」には、法律だけでなく、判例・慣習・条理等も含まれ、また、その解釈も問題となります。ここでいう知識とは、これらを広く、深く「知る」ということです。ただ、この知識は決して暗記するべきものではなく、紛争となる具体的事実との関係で、繰り返し法の適用関係を考えることによって理解されるべきものなのです。
 また、能力は、法的紛争処理能力です。現実に生じる法的紛争を処理するためには、法的知識に限られない様々な分野の幅広い知識と深い教養を身につけ、それを活用できる応用力を備えるとともに、正義・公平の観念が養われている必要があります。これらによって社会として妥当な結論が導かれることになります。また、紛争が人と人の間の紛争である以上、他人とのコミュニケーション能力、すなわち、他人の主張を正確に理解し、自分の考えを的確に表現して相手に伝え、相手を説得する能力が求められます。
 金沢大学法科大学院では、1学年15名という学生定員を生かし、徹底した少人数教育を行っています。少人数では、学生と教員の距離は必然的に近くなり、教員は学生の理解度を把握しやすくなり、学生は気軽に教員に質問することができます。少人数教育には大教室での授業では得られない良さがあるのです。教員とも、学生どうしでも、常に親近感が得られるでしょう。経験豊富で優秀な教員による授業と多様な経歴をもつ学生どうしの議論を通じ、充実した学生生活をおくることができます。
 しかし、法科大学院には、バラ色の将来のみがある訳ではありません。司法制度改革で当初考えられていた法曹養成制度は、実現が難しくなりつつあります。法曹への道は、平坦ではありません。法科大学院に学ぶ学生は、その困難に打ち勝っていく必要があります。金沢大学では、「本気でやる気」のある学生の法曹への道の道標となるべく、お手伝いをする準備ができています。たしかにゴールへの道は厳しいものです。しかし、真の努力はいつか報われる時がくるでしょう。金沢大学法科大学院では、。学生一人ひとりが主役になり、目標を叶えられるための場を提供しています。さあ、みなさんも、金沢大学法科大学院で学んでみませんか。

金沢大学大学院法学研究科 法務専攻長
尾島茂樹

法務専攻について
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自己点検・評価
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