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研究科長あいさつ

地域に根ざした法曹教育

大学院法務研究科長  佐藤 美樹

 「地域に根ざした法曹教育」の理念を掲げた金沢大学法科大学院は,2004年4月,北陸の地で誕生しました。そして,創立以来15年にわたり,多才な法律家を輩出してきました。実際,2018年までに修了生248名中95名が司法試験に合格し,半分以上の55名が北陸三県で弁護士として活躍しています。また,北陸のみならず全国で活躍する修了生は社会人経験を経た者も多く,地方公務員,企業事務・営業職員,建築・土木設計者,システムエンジニア,コピーライター,新聞記者,外食産業店長,主婦などの経験を活かした法律家として日々法廷等で活躍しています。
 金沢大学法科大学院の教育カリキュラムの特色は,法律基本科目を受講後,実務(基本)科目である法律事務所へのエクスターンシップやクリニックに参加することで,実務法曹として必須の法的助言能力等を鍛錬できるところです。知識習得と実地研修の機会が循環することにより,効果的に学習を進めていくことができます。
 さらに,法律基本科目を本格的に勉強する前にそのアウトラインを短期間で学習できる法学入門,法学未修者に特化したチューター制度を設け,また,2019年度からは,法学未修者を対象に修得知識や情報を課題にそって起案の練習ができる演習授業(基礎演習)を新設するなど,未修者教育に積極的に取組んでいます。
 創立10 年の節目に,千葉大学法科大学院との連携による展開先端科目の増加,実務科目等の相互参加,TV 会議システム(ICT)による遠隔授業の聴講などを組み入れました。また,2018年度からは,筑波大学法科大学院との連携により,夜間や土曜日の授業開講(ICT)や実務科目の単位互換も行い,働きながら学べる環境整備も徐々に整えています。
 また,自宅からの通学が可能な北陸地域の学生だけでなく,日本全国の学生が金沢の地で学び易いように,給付型奨学金制度を充実させ,全入学生がいずれかの奨学金を受けることができるよう多様な奨学金制度を整備しています。入学試験の成績が優秀な入学生5 名には毎年60 万円が修了時まで支給され,それ以外の入学生には入学時に50 万円が支給されており,進学への経済的基盤となりえるのではないかと思います。さらに,2017年度からは,学内に新しく建設された学生寮(北溟(ほくめい))への優先的入居もできるようになりました。これにより,24 時間利用可能な法科大学院の自習室・図書室などの施設もバス等の時間などを気にせず利用でき,学習効果を上げることができます。
 修了後も5年間継続して自習室・図書室・法情報実習室が無償で24時間利用できることも本法科大学院の特色の一つです。外部模試の受験料も,在学中・修了後を問わず補助しています。
 最後に,本法科大学院最大の特色は,実務科目などを担当して頂いております北陸三県の弁護士の先生方,「金沢大学ロースクールAT 基金」にご寄附下さる支援者の方々,「金沢大学法曹会」の同窓生の方々,企業や自治体のインターンシップ実施など,多様な人的支援です。地域社会の方々の厚い支援の下で教育を受け,その結果として,修了生の多くが社会における法律助言者である弁護士や公務員として地域社会に根ざした活動をすることで社会に還元する教育体制が整えられています。
 是非,一度,足をお運び頂き,見学や進学説明会にご参加いただければと思います。